SXOの重要性について|SEOとの違いやSXO対策方法を解説
デジタルマーケティング2021/6/3
目次
最近のGoogleでは、SEOだけでなく「SXO」の重要性も高まっています。SEO対策と同時にSXO対策もすることで、ユーザーがより満足するコンテンツを提供できるようになります。それではこの「SXO」とは一体、どのようなものなのでしょうか?
本記事ではSXOの重要性やSEOとの違い、具体的な対策方法などを解説します。
SXOとは?
SXOとは、ユーザーが満足できるようにコンテンツを最適化することを指します。SXOは「Search Experience Optimization」の略称で、日本語で「検索体験最適化」といいます。
たとえば、「DIY やり方」という検索キーワードに対して、「DIYのやり方を解説する記事」をWeb上に公開するとしましょう。「DIY やり方」と検索するユーザーには、下記のようなニーズがあると考えられます。
<「DIY やり方」と検索するユーザーのニーズ>
- DIYを始めようと考えており、初心者に合ったやり方を知りたい
- オシャレにリフォームできるDIYのやり方を知りたい
- 上級者向けのDIYのやり方を、自分でも実践してみたい
このような検索ニーズに応えて、ユーザーが満足できるようにコンテンツを提供することこそが「SXO」なのです。たとえば上記の例でいえば、画像や動画を使って初心者でもすぐに理解できるようにコンテンツを作る工夫が考えられます。
SEOとの違い
SXOとよく比較されるものに「SEO」があります。SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、日本語で「検索エンジン最適化」といいます。
SEOとは、狙った検索キーワードで上位に表示されるようにサイトを調整することをいいます。なぜSEOが重要かというと、検索結果で上位に表示されるようになれば、サイトへの一定の流入を見込めるからです。
▲「DIY やり方」の検索結果。検索で上位に表示されるように調整するのがSEOである。
実際にアメリカのSISTRIX社が調査したレポートによると、検索順位ごとのクリック率(CTR)は次のようになっています。
<検索順位ごとのクリック率(2020年7月14日)>
検索順位 | クリック率(CTR) |
1位 | 28.5% |
2位 | 15.7% |
3位 | 11.0% |
4位 | 8.0% |
5位 | 7.2% |
6位 | 5.1% |
7位 | 4.0% |
8位 | 3.2% |
9位 | 2.8% |
10位 | 2.5% |
(出典)
Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid – SISTRIX
このように、検索順位が高いほどクリック数は大きく増えるので、上位表示を目指すようにSEO対策をするのです。
具体的にSEOでは、下記のような施策が行われます。
<SEOの施策一例>
- 狙ったキーワードで上位表示できるようにコンテンツを作る
- 外部リンク(=被リンク)を多く集めて上位表示を狙う
- サイト内の内部リンクを調整して、回遊性を上げる など
以上をまとめると、SXOとSEOの違いは下記のとおりです。
SXO(検索体験最適化) | ユーザーの満足度を向上させるために、コンテンツを最適化すること |
SEO(検索エンジン最適化) | 特定の検索キーワードで上位に表示されるように、サイトを調整すること |
SXOもSEO本質は「ユーザーファースト」
SXOとSEOは異なる意味ですが、その本質は変わりません。SXOもSEOも重要なのは、ユーザーファーストであることです。
昔のGoogleは、外部リンクを意図的に自分で増やしたり、検索キーワードを大量にサイトに盛り込んだりすることで簡単に上位表示できました。しかし、2012年の「ペンギンアップデート」以降、コンテンツの質が検索順位を決めるようになっています。
現在も、「〇〇すると上位表示できる」というような情報が紹介されていることもあります。しかしこのような小手先の技に頼るのではなく、コンテンツの質を追求していくことがSXOおよびSEOで重要になっているのです。
SXO対策は他サイトの差別化につながる
GoogleやYahoo!には、大量のサイトがあります。そのため、ただコンテンツをつくるだけでは、他サイトに埋もれてしまう可能性が高くなります。そこで、他サイトと差別化するには、SXOでユーザーの検索体験を高めることが重要なのです。
実際にGoogleは、検索体験について次のように述べています。
”世の中にはサイトがあふれています。優れたコンテンツを作成するだけでなく、他のサイトに差をつけることがきわめて重要です。では、どうすればよいでしょうか。その方法のひとつは、素晴らしいユーザー エクスペリエンス(UX)を提供することです。”
(引用)
ウェブサイトの UX 戦略を見直す方法 – Google AdSense
このように、他サイトと差別化するにはコンテンツを通じて充実した検索体験を提供することが求められています。
逆に、ユーザーがコンテンツに何か不便なことを感じる場合、問題を1つひとつ改善していく必要があります。
具体的なSXO対策方法
それでは具体的に、どのようなSXO対策方法があるのか見ていきましょう。
良質なコンテンツを提供する
SXOでもっとも重要なのは、良質なコンテンツをつくることです。結局のところ、SXO対策もSEO対策も、よいコンテンツをつくることがもっとも近道なのです。
良質なコンテンツとは、ユーザーの知らないことや悩み、不安などを解消し、次の行動に移る手助けになるようなものをいいます。
具体的に、良質なコンテンツをつくるには何をすればよいのでしょうか?たとえば、次のようなことが挙げられます。
<良質なコンテンツのつくり方>
- ユーザーの検索意図に対して、納得する答えを返している
- 根拠のある正しい情報を伝えている
- ユーザーのレベルに合わせて、わかりやすい表現を用いている(初心者向けコンテンツでは専門用語を避ける、など)
- 権威性を示してユーザーを納得させる(節税の方法について税理士が解説したコンテンツ、など)
このように、常にユーザーを第一に考えてコンテンツをつくることがSXO対策でもっとも重要といえます。
モバイルユーザビリティに対応する
ユーザーが満足するには、パソコンだけでなくスマホに対応したコンテンツを提供することが必要です。スマホに合うようにサイトを調整することを、「モバイルユーザビリティ」といいます。
実際にGoogleも、モバイルユーザビリティに関して次のように言及しています。
多くの国で、スマートフォンの数がパソコンの数を上回っており、モバイル フレンドリーなウェブサイトは、オンラインでの存在感を高めるうえで欠かせないものとなってきました。
お持ちのウェブサイトがまだモバイル フレンドリーでなければ、ぜひモバイル フレンドリー サイトにしてください。
このように、現代ではスマホを使うユーザーが増えているため、スマホに優しいサイトへと調整することが求められています。
そこでサイトが、モバイルユーザビリティに対応しているかを確認するために、Googleが無償で提供しているモバイル フレンドリー テストを使って確かめます。
【モバイルフレンドリーテストの使い方】
1.モバイルフレンドリーテストにサイトのURLを入力する
2.「このページはモバイル フレンドリーです」と表示されると、モバイルユーザビリティ―に対応できている
※モバイルフレンドリーでない場合、「このページはモバイル フレンドリーではありません」と表示される。この場合、Googleから指摘された問題を改善する必要がある。
スマホからの流入を見込んでいる場合は、サイトをモバイルフレンドリーに対応させましょう。
サイトの表示速度を改善する
サイトの表示速度を改善していくことで、ユーザーはより快適にコンテンツを楽しめるようになります。そのためサイトの表示速度は、なるべく早くしましょう。
実際にGoogleも、サイトの表示速度について次のように言及しています。
”3. 遅いより速いほうがいい。
Google は、ユーザーの貴重な時間を無駄にせず、必要とする情報をウェブ検索で瞬時に提供したいと考えています。(一部抜粋)”
そこで、サイトの表示速度を確かめるために「ページスピードインサイト(PageSpeed Insights)」というツールを使用します。
ページスピードインサイト(PageSpeed Insights)はこちら
【ページスピードインサイトの使い方】
1.ページスピードインサイトにサイトのURLを入力する
2.表示速度のスコアを確認する
▲100点満点で評価される
※表示速度が遅いと、赤字でスコアが表示される(0~49点)
表示速度のスコアの基準は、50点以上が理想です。50点未満の場合は、次のような改善が必要です。
<表示速度を改善するための事例>
- 画像を圧縮して容量を減らす→画像を圧縮できるサイトを利用する
- サイトのキャッシュを削除する
- HTMLやJavaScript、CSSのなどの余分な改行やコメントアウトを削除する など
ただしサイトの表示速度を改善するには、ホームページの技術的な問題もあります。そのため表示速度を改善したい場合は、ホームページ管理会社に相談するのもおすすめです。
網羅的な内容のコンテンツをつくる
ユーザーのあらゆるニーズに応えられるように、コンテンツを網羅的な内容にするのがおすすめです。なぜならインターネットで検索するユーザーは、さまざまな悩みや知りたいことを抱えているからです。
たとえば「DIY」と検索するユーザーは、全員が同じ悩みを抱えているのではありません。次のようなユーザーの意図が考えられます。
<「DIY」と検索するユーザーの意図>
- 「DIY」という言葉を初めて聞いた。その意味を知りたい。
- DIYを始めようと考えている。キッチンや家具など、具体的なDIYのやり方を知りたい。
- DIYによって自宅がどのように変わるのだろうか?ビフォーアフターに興味がある。
このように同じ検索キーワードでも、ユーザーのレベルや検索意図は異なるのです。これらのさまざまなニーズを拾えるように、コンテンツは網羅的な内容にしてユーザーの満足度を高めるのがおすすめです。
ただし1つのコンテンツに、バラバラの情報を書いてはいけません。1つのテーマを決めて、その軸がブレないようにコンテンツをつくりましょう。
SXOでユーザー満足度を向上させよう
SXOとは「検索体験最適化」の略で、ユーザーの満足度を向上させるようにコンテンツを最適化することを指します。SEOによって検索順位を上げるだけでなく、SXOによってユーザーへ快適にコンテンツを届けることが重要なのです。
SXO対策には、「スマホに対応したコンテンツを提供する」「サイトの表示速度を改善する」などの方法があります。Googleが提供する無償のツールを使って測定できるので、コンテンツの改善を考えている方はぜひ試してみてください。
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