【不動産業界向け】コンテンツマーケティング6つのSEOポイントと注意点
デジタルマーケティング2021/6/1
目次
当記事は不動産業界でコンテンツマーケティングの実施を検討している方向けに執筆しています。不動産業界のコンテンツ作成のポイントや注意点について解説します。
不動産業界のコンテンツSEOは難しい
冒頭から隠さずに申し上げると、不動産業界のコンテンツマーケティングの難易度は非常に高いです。つまりSEOでの上位獲得が極めて困難ということです。
その理由は明確で、あまりにも競合が多い点が挙げられます。
不動産業界の性質上、他社との差別化が難しく基本的な集客方法はプッシュ型(リアル)営業がメインだと思います。
営業力がものを言う業界なのは明白ですが、社員の疲弊の問題もありプル型の集客手法を確立することは不動産業界全社の課題となっています。
そういった背景もありコンテンツマーケティングは不動産業界ほとんどが取り組んでいる状況です。
また不動産業界は一括見積もりサイト(ポータルサイト)も乱立しています。「不動産投資」や「不動産 売却」などのビックキーワードを獲得するために、彼らは億単位の莫大な広告予算をコンテンツ制作に投資しています。
不動産業界でコンテンツ集客するためにはそういったポータルサイトにも勝たないといけないのです。
当たり前のことを申し上げますが、社員一丸となり本気でコンテンツ制作に取り組まなれけばまず成果は上がりません。
不動産業界コンテンツSEO6つのポイント
上記の大前提を抑えつつ不動産業界のコンテンツSEOのポイントや注意点を6つ解説します。
- ①計画を立てる
- ②ターゲットを絞る
- ③(敢えて)不動産から遠いジャンルの記事を作成する
- ④良質なコンテンツを提供する
- ⑤HOW TO(お悩み解決)系のコンテンツを制作する
- ⑥内製でコンテンツを制作する
①計画を立てる
数多くの不動産コンテンツの御相談を頂きましたが、「なんとなく」「とりあえず」コンテンツを制作するケースは散見されます。
コンテンツマーケティングは時間とお金の勝負なので、可能な限りの計画を立て実行することが大切です。
特に重要な計画は以下の2つです。
- 目標数値の策定
- 予算の確定
目標数値の策定
各社の方針によってどの数値を目標にするかは異なると思います。目標と一言に言っても以下の様な項目があります。
- MAU
- セッション
- PV
- 資料請求
- 問い合わせ数
正解があるわけではありませんが、「いつまでに」「どれくらいの獲得数」を達成するという計画を作成すると良いでしょう。
予算の確定
当然ではありますが、コンテンツマーケティングはSEO対策なので、成果が現れるまで長い期間がかかります。
最低でも半年単位の施策になります。
1〜2ヶ月ではほとんど成果は出ないのですが、痺れを切らせて途中でコンテンツ制作を辞めてしまうというケースは散見されます。
そうならないためにも、コンテンツマーケティング予算に「〇〇円は投資する」という意思決定は迷いを無くすために必要です。
②ターゲットを絞る
不動産領域のコンテンツはあまりにも膨大です。全てを網羅しようと思うと莫大な時間とお金がかかります。
もちろんSUMOの様に全領域のコンテンツを揃えるのがベストではありますが、投資判断としては危険なため、自社のターゲット像により近いコンテンツを厚めに制作すると良いでしょう。
以下はセグメントの一例ですが改めて獲得したい顧客層を分析し、コンテンツ制作と連動させましょう。
【実需物件】
- 新築戸建ての販売
- 新築マンションの販売
- 中古戸建ての販売
- 中古マンションの販売…etc
【投資物件】
- 一棟マンション投資
- 区分マンション投資
- 主要都市に特化したマンション投資
- 2000万までのマンション投資…etc
【賃貸】
- 一人暮らし物件
- ファミリータイプ物件
- カップル向け物件…etc
③(敢えて)不動産から遠いジャンルの記事を作成する
上記で記載の通り、不動産業界のコンテンツは競合環境は厳しく、例え良質なコンテンツを制作してもSEOで上位表示されるとは限りません。
※SEOにはドメインパワーの兼ね合いも影響します。
少々テクニック的な話ではありますが、不動産ジャンルとは別軸で集客することも一つの方法です。
例えば、不動産の投資物件を販売したいとします。
不動産投資をしたい人とはどの様な人でしょうか。
不動産投資物件を購入する前はどの様なことを考えているのでしょうか。
以下の様な思考回路が想像できます。
【不動産投資を始める前の思考イメージ】
- 給料とは別の収入が欲しい
- 老後のためにお金が欲しい
- 将来のために投資がしたい
- 給料の税金が高いので節税したい
- 金融リテラシーを高めたい
- 自己啓発したい
例えですが、以下の様なオウンドメディアを立ち上げ、不動産投資の問い合わせを獲得するのも一つの方法です。
- 「副業オウンドメディア」
- 「金融リテラシーを高めるオウンドメディア」
- 「おすすめの投資商品を紹介するメディア」
大切なことは不動産投資を始める人の思考プロセスを考えるということです。マーケティング用語でいうと「カスタマージャーニー」を考えてコンテンツを提供するということです。
④良質なコンテンツを提供する
こちらもあまりにも当然ですが最も重要です。良質なコンテンツとは様々定義がありますが、「ユーザーにとって価値のある」コンテンツのことです。
しかしながら世の中には既に良質な不動産領域のコンテンツが溢れています。ただ読み物として良質な記事では不十分です。
もう一歩踏み込んだ良質なコンテンツでなくてはありません。
例えば以下の様なオリジナル性の高いコンテンツを制作することも重要です。
- アンケート記事
- 取材(インタビュー)記事
- 監修記事
この様な記事は作成の手間はもちろんかかりますが、他社も簡単には作成できないためコンテンツの希少性が高いです。
「上場企業社員500人に聞いた不動産投資の印象について」という記事があったらどうでしょうか。不動産投資に興味がある(上場企業の)社員の人はもしかしたら興味が湧くかもしれません。
※検索キーワードを盛り込んで記事制作することは前提です。
⑤HOW TO(お悩み解決)系のコンテンツを制作する
コンテンツマーケティングと相性の悪いキーワードは残念ながら存在ます。特に「エリア」が絡むキーワードのコンテンツはSEOの難易度が高いため、制作の優先度は下げた方が良いでしょう。
極端ですが以下の様なキーワードイメージです。
- 「世田谷 不動産」
- 「名古屋 不動産」
- 「大阪 賃貸」
上位の様なキーワードは不動産事業者としては最もSEOで獲得したいかと思いますが、SUMO、ホームズなどのポータルサイトや大手不動産会社が上位を独占しており、SEOで勝つのは困難を極めます。
制作するおすすめのキーワードは「HOW TO系」です。「お悩み解決系」のキーワードとも言われます。
「HOW TO系」の概念の理解が少し難しいかもしれませんが、以下の様なキーワードが「HOW TO系」になります。
- 「〇〇 方法」
- 「〇〇 注意点」
- 「〇〇 コツ」
上記の様なキーワードはGoogleで検索してみると「コラム型」「記事型」になっているかと思います。この様な記事は良質なコンテンツを制作することでSEOで上位を狙える可能性が高いのでおすすめです。
⑥内製でコンテンツを制作する
最初から全て自社でコンテンツ制作するのは難しいかもしれませんが、ゆくゆくは自社でコンテンツを制作する体制を構築した方が良いでしょう。
理由は「質の高いコンテンツを制作するため」です。
残念ながら外注の記事制作会社で、他社を圧倒する質の高い記事を制作するには限界があります。ライティングスキルは高いかもしれませんが専門知識が至らないことが多いでしょう。
これは仕方ないことで、ライティングのスキルが高いことと不動産の知識は別物だからです。
また質の問題だけでなく、コンテンツ制作やSEOのノウハウが自社に溜まらないことも問題です。
ライター を採用し自社でコンテンツを制作するのは簡単ではありませんが、中長期的に進めていくのが良いでしょう。
長期的に質の高いコンテンツを制作しよう
不動産業界のコンテンツマーケティングは確かに簡単ではありませんが、もしSEOで集客ができる様になれば非常に大きな資産となります。
コンテンツSEOは中長期的な施策ですが、長い目で根気強く記事を制作しましょう。
しかしながら、冒頭で記載した様な「流入計画の作成」や「コンテンツ企画」「キーワード選定」は初心者には難しいかもしれません。
LUCYではコンテンツ制作はもちろん、コンテンツマーケティングの上流設計も行っています。また自社でコンテンツ制作の体制を整えたいということであれば内製化の支援も対応します。
不動産業界に精通したメンバーも多数在籍おりますので、少しでもお困りのことがあればお気軽に御相談ください。